ビジネスとは
視点とは
このコラムのタイトル、「視点」。
よくたとえ話に出てくる「コップ半分の水」をどう見るのか。
コップ半分の水は「事実認識」だが、「もう半分しかない」と見るか「まだ半分ある」と見るのか・・・。
これは視点の問題。
ある商社マンが靴の市場開拓にアフリカの奥地へ飛んだ。
みると現地人は皆、裸足。会社の報告書に「ダメです、ここの人には靴は売れません」と報告するか、「靴の市場は100%あります。ついでに靴下も一緒に売りましょう」と報告するか、これも視点の違い。
歩いていると、ある工場現場を通りかかる。「何をやっているんですか?」
「見りゃ分るだろ、くそ重たい煉瓦を運んでいるのさ」と答える人。
「はい、私たちは、学校を作っているんです」と答える人・・・。
随分前の話だが、青森が壊滅的な台風の被害にあった。
ちょうど収穫期だったのだが大半のリンゴが落ちて使い物にならなくなってしまった。
落ちたリンゴを見て悲嘆にくれる人たちの中で、まだ木に残っているリンゴに目を付けた人がいた。彼はそのリンゴを「落ちないリンゴ」として販売する。受験生に大好評で1個1000円でもバカ売れしたという話。
リンゴといえば「アダムとイヴのリンゴ」「ニュートンのリンゴ」「ウィリアムテルのリンゴ」などあるが、それぞれリンゴの意味が全然違う。
トーマス・エジソン、彼が蓄電池の開発に取組んだ時のこと。
彼はこの研究において、最適の電極材と電解液の組み合わせを求めて9千回以上の実験を行ったにもかかわらず、結局、十分な成果はなかった。
だが、その時エジソンは周りの人間にこういったという。
「この研究では、大きな成果を挙げることができた。なぜならば、この実験を通じて役に立たない材料を数千種類も知ることができたのだから」と。こう考えると「視点」とは「モノの見方」であり「考える姿勢」のことであり、「生き方」のことでもあるような気がする。
だから「視点を磨く」とは、自分を磨く以外になさそうな気がするのだが。
萬謝!
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